「ウッ、ウッ、ウッ・・・」
黎明の刻。
東の空がしらみ始めても激しい抜き差しは未だ続いていた。
撒き散らされる粘液や精で地面はもうグチャグチャだ。
また一匹が出ていき、また一匹が入り込む。
だが奥へと到達する前に突如、ブルンッと勢いよく外へ飛び出した。
「ウゥッ・・・ッ」
「くく・・・」
「!・・・ッ・・・」
触手たちの間から不気味に伸びた手。
その手に握られた触手。
奈落だ。
奈落は死神鬼を放置し悶え苦しむ様を視姦していたが、自らが強引に触手を引き摺り出したのだ。
「もう良い・・・お前たちは下がれ。存分にこの肉体で悦を味わったろう。」
突然の制止に触手たちはうろたえ抗議するようにグネグネと蠢くが、奈落には逆らえない。
奈落は触手を操り、死神鬼の上体を起こさせる。
幾分か締め付けも緩み宙に浮いたまま座っているような体位となった死神鬼。
前方にいる奈落の顔が触手の中へ埋もれ消えてゆく。
ようやく解放されるのか。
ビチャッ
「ゥ・・・ッ・・・グ・・・」
塞き止める触手の出入りがなくなったことで粘液や精がドロドロと腸を流れ内側から蕾を拡げては零れ落ちる。
鍛えられ引き締まった腹が膨らむほど溜め込まされていたが排泄することで少しずつ元のように窪んでいく。
だが全てを出し切る前に奈落の最後の仕上げが待っていた。
「・・・これだけのものを相手にして本当に生きて一晩越せるとはな・・・フ・・・屈強な身体と精神だ。」
「!!・・・ッ!!」
背後から聴こえる奈落の声と気配。
次第に伝わる肌の感触。
奈落の胴体や四肢が触手の中から浮き出し半妖である元の人型へと戻っていっているのだ。
蜘蛛が蝶を捕食するように奈落の裸体が死神鬼を包む。
背中から死神鬼を抱き寄せ、最初のときのように甘く痺れるよう愛撫を施す奈落。
あまりのおぞましさに死神鬼の体が引き攣る。
優しい愛撫とは対照的なまでにいきり勃った凶暴な杭。それを腰に感じたからだ。
「ッ・・・ゥ・・・ッ」
奈落は死神鬼の尻を掴むと左右に割り、自身の先端を押し当てる。
ヌチュ・・・
「ッ・・・!!」
後孔に当たった亀頭の巨大さに死神鬼は息を呑む。
だが、逃げられない。
体は触手によって未だ吊るされたまま。
奈落は死神鬼の腰をがっしりと掴み、自らもグッと強く腰を押し進めた。
「ゥウ!!」
大きく張り出た笠が蕾を抉じ開けめり込む。
捩じ込まれた重い塊。
どれほど濡れていようとその衝撃は凄まじく、一瞬息が止まるほどの激痛。
呼吸が乱れ小刻みに震え始める死神鬼の身体。
そんな死神鬼の状態に構うことなく奈落は更に腰を進める。
これまでと違う太く長い石棒のような陰茎が死神鬼の中にゆっくりと埋め込まれていく。
触手によって散々拡張されても納まりきらない異物。
奈落は八分目までを挿入したところで律動を開始した。
触手を操り強制的に死神鬼の体を上下させ、それに合わせて激しく打ち込む。
出入りする度にジュクジュクと溢れ滴る粘液。
心身の限界を超えても尚、意識を失うことすら赦されず死神鬼は突かれ続ける。
自身の昂りが頂点に達した時、奈落は死神鬼の大腿に腕を回し膝裏を抱え上げ、触手を緩めた。
ズグッ
「ングウゥーーッッ」
死神鬼からくぐもった叫びが上がる。
支えを失い身体が降下したことで己の全体重が掛かり、奈落の全てが入ったのだ。
開脚させられたままの中心には奈落の杭が付け根すら見えないほど深く突き刺さっている。
「クック・・・」
奈落は嗜虐的な笑みを浮かべ、死神鬼の腹に手を当てる。
「全てがお前の中に納まったぞ・・・分かるか?」
巨大な肉棒を埋め込まれたせいで隆起している死神鬼の下腹部。
その腹をいやらしく撫で摩りながら確かめるように奈落はゆっくりと再び抜き挿しを始める。
ヌチュ・・・ グチュ・・・ ヌチュ・・・
「ッ・・・ゥウ・・・ッ・・・ウ・・・ッ」
「ククク・・・」
死神鬼の中で上下する己の動きを手のひらに感じ取ると、奈落は弄ぶようにその動きを大きくした。
抜けるギリギリまで引いては根元まで埋め込む。
やがて速くなる律動。
暴力的な凄まじい突き上げでその腹の中に精をぶちまけながら抉り回す。
開脚したまま死神鬼の体がガクガクと揺れる。
鋭い痛みと鈍痛。
串刺しにされたそこから体が破壊されてゆくよう。
全てが激痛の渦となって死神鬼の全身を苛む。
そんな極限状態の死神鬼に奈落の恐ろしい言葉が告げられる。
「わしの子種を垂れ流さんようにしてやろう。・・・だがそろそろお前の啼き声も聴きたい。」
奈落は死神鬼に咥えさせている触手を引き抜く。
「ゥ・・・ッゲフッ!!ゴホッ・・・ハァッ、ハァッ・・・ッ」
口内の圧迫がなくなり、大量の粘液を吐き出す死神鬼。
だが呼吸を整える間はない。
「アアアァッ!!」
死神鬼の茎に刺さったままだった触手の硬い舌。
それを奈落が一気に引き抜いたのだ。
内側の敏感な粘膜が擦られ、激痛が走る。
「ア・・・ッ・・・アァ・・・ッ」
尿道が傷付き、鈴口からは鮮血が流れ亀頭を伝う。
そして更なる苦痛が死神鬼を襲う。
腹に埋め込まれている陰茎の根元が肥大し肉壁を押し拡げ始めたのだ。
「ヒッ・・・ッ!!」
メリッ、と裂けるような感覚。
次には腹の中に噴き出す奈落の灼熱の欲望。
「ッ・・・ァ・・・ア・・・ッ」
「孕め、死神鬼・・・クク・・・」
夥しい量に死神鬼の腹が張ったように膨らむ。
ギッチリと後孔を拡げきった根元の硬い瘤に栓をされ、排出することは出来ない。
「アァ・・・ッ――――――」
死神鬼の首がガクリと項垂れる。
あまりの苦痛についに意識を失ったのだ。
「クッ・・・クックッ・・・今宵は久しぶりに愉しめたぞ・・・」
死神鬼の腹を撫で摩りながら、奈落は全ての欲を出し切る。
グボッ
ようやく体外へ出た奈落の肉棒はゾッとするほど巨大なまでに成長していた。
抜かれる反動で死神鬼の体が揺れたほどだ。
奈落は意識のない死神鬼の首筋に舌を這わせ、胸の突起を弄くり回し徐々に指を下へと滑らす。
もはや完全に閉じられずヒクヒクと痙攣し拡がったままのそこを奈落の指が残酷に弄る。
グッチュ ヌッチュ・・・
そして残虐な笑みを浮かべながら死神鬼の耳元で囁く。
「お前は気に入った・・・この奈落の熱・・・これからはお前の体で鎮めるとしよう・・・」
そのときはお前を探す。
待っているがいい、死神鬼―――――――――
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